【Allegro】アレグロの意味

楽譜の最初に出てくるAllegro「アレグロ」という文字
実はこれはイタリア語で正式には「アレグロ」ではなく「アッレグロ」と読みます
学校では「速い」という意味で習うことが多いですが、もともとイタリア語では「陽気な、活発な、明るい」などの意味があります
“Lui è allegro.”「彼は陽気な性格です」のようにキャラクターを表す時に使ったりします
ですので、楽譜の最初にAllegroが出てきたら、「陽気で、活発な、明るい」イメージを持ちながら演奏できるといいですね
結果的にテンポもこれらのイメージを表現するために速めのテンポになります
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【Allegretto】アレグレットの意味

次に出てきたのはAllegretto「アレグレット」です。Allegroと同じくイタリア語で、正式には「アッレグレット」と読みます
Allegrettoの語尾の”-etto”はそのもののイメージが小さくなったり、控えめになったりする意味があります
例えばイタリア語で「本」は”Libro”(リーブロ)と言います。この”Libro”(リーブロ)に小さくなる意味の”-etto”をつけると”Libretto”(リブレット)となり「小さな本、小冊子」という意味になります
Allegroは「陽気な、活発な、明るい」という意味ですので、”-etto”をつけてAllegretto「アレグレット」はAllegro より小さくなるイメージ、すなわち「陽気さ、活発さ、明るさ」がAllegroよりやや控えめになります
結果的にテンポはAllegroの時よりもAllegrettoの方がやや遅めになることが多いですが、Allegroの持っている「陽気で、活発な」イメージが失われないように演奏できるとAllegrettoの元々持っているイメージが溢れていいですね
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【Molto allegro 】モルトアレグロの意味

最後にアレグロの応用編です、上の楽譜を見てみましょう。
先ほどのAllegro の前にMolto「モルト」が書かれてあります
Molto「モルト」はAllegro と同じくイタリア語で、意味は「とても、非常に」という意味になります
“Lui è molto allegro!”「彼はとても陽気な性格です!」のように使います
ですのでAllegroの意味「陽気な、活発な、明るい」と結びついて「とても陽気で、とても活発な、大変明るい」曲のイメージになります
結果的に活発さが増えた分Allegro よりテンポも速くなります。とても速いテンポなので、指揮を振る時には4拍子ではなく四分音符を2つずつグループにして2拍子で振ることも多くなります
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【Allegro con brio】アレグロ コン ブリオの意味
今度はAllegroに”con brio”(コン ブリオ)というイタリア語がついているものを見てみましょう
“con”は「一緒に、共に」という意味で英語の”with”にあたります
“brio” は「快活な」という意味があります
ですので、Allegroの「活発な」キャラクターだけではなく、プラス「快活さを持って」演奏してほしいという作曲家からのメッセージが読み取れます
場合によっては”Allegro”より少しテンポ感を早めに設定する方がいいかもしれないですね!

“Allegro con brio”を演奏するときはかなり、曲に対して明るいイメージを持ってリズムなどを演奏すると、曲のキャラクターが際立って”con brio”の感じが出てきますよ!
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【Allegro Moderato】アレグロ モデラート意味
今度はAllegroの後にmoderato(モデラート)という言葉がついています
“moderato”には「控えめな、抑えた」というような意味があります
ですので、Allegro「陽気な、活発な、明るい」イメージでありながら、ただ少し控えめに演奏してくださいね!という意味になります
ですので、テンポも”Allegro”よりは少し落ち着いたテンポを選ぶと曲のイメージが掴みやすいかもしれないですね!
【Allegro con spirito】アレグロ コン スピリト
今度はAllegroの後にcon spirito(コン スピリト)という言葉がついています
spiritoというのもイタリア語です
英語の”spirit”と同じく意味は「魂、精神」や「気迫、勇気」などの意味があります
ですのでAllegro con spiritoの曲はどこか「魂が躍動するようなニュアンス」がある感じのものが多いです
ですので、やはりテンポはAllegroだけのものよりAllegro con spiritoの方が速めの曲が多いです
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【Allegro vivace】アレグロ ヴィヴァーチェ
次に出てきたのは、Allegroの後にvivaceがついたアレグロ ヴィヴァーチェです
vivaceも同じくイタリア語です
「活発な」という意味もあるのですが、そのほかに「(色合いなどが)鮮明な」という意味もあります
“il colore vivace “で(イル コローレ ヴィヴァーチェ)で「あざやかな色」といった使い方をします
ですので、音楽のキャラクターがほとばしる様なヴィヴィットな色合いを意識して演奏するといいですね、テンポは結果的にAllegroよりもずいぶん速めになることが多いです
【Allegro con fuoco】アレグロ コン フォーコ
Allegroの後にcon fuoco とついています
con(コン)は「〜と共に」という意味があり、英語のwithに当たります
fuocoはイタリア語で、もともと「火」という意味がありますが、その他にも「情熱」という意味があります
ですので、演奏する時にはアレグロの活発さに加え、「情熱的に」演奏できるとより曲の雰囲気が出てきます
【Allegro agitato】アレグロ アジタート
今度はAllegroの後にagitatoがついています
agitatoの元々のイタリア語の意味は「取り乱した、不安な、落ち着かない」などです
とても切迫したようなイメージがあるので、Allegro agitatoで書かれたものを演奏する時には揺れ動くようなとても不安定な感じで演奏すると曲のニュアンスが出てきます
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