プロの指揮者と学ぶ第九合唱のドイツ語発音のポイント

練習のコツ
ネーロ
ネーロ

ビアンコ先生大変です〜!

今度急にベートーヴェンの第九を歌わないといけなくなってしまいました

僕、ドイツ語なんて読めません〜、大変です〜!!

ビアンコ先生
ビアンコ先生

ネーロ、それじゃあ今日は一緒に
第九の発音のポイントを見てみよう!

第九ドイツ語の発音のポイント

「フロイデ!」と日本では年末によく歌われるベートーヴェンの交響曲第九番<歓喜の歌>、通称「第九」

「一度歌ってみたいな〜」という方から「なんとか歌えるけど、なんだかカタカナ読みな感じがするな〜」「何回も歌ってるけどもっとドイツ語をきれいな発音で歌いたい!」という方まで今日はドイツ語の発音のポイントを一挙大公開してみたいと思いますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!

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“Freude”(フロイデ)発音ポイント

第九の合唱の中でよく出てくる単語”Freude!”(フロイデ)、日本語の意味では「喜び、歓喜」などと訳されることが多い単語です

男声合唱の冒頭や、第九の一番盛り上がるテーマで出てくる言葉です

指揮者として第九の合唱練習をしていると、この言葉の発音を難しく感じていらっしゃる方々が多いように思います、一度この単語を例に第九のドイツ語の発音を紐解いてみましょう

“Freude”発音の仕方(初級編)

“eu”の読み方は「オイ」

まずドイツ語の発音の基本的なルール

“eu”は「オイ」と読みます

ですので、この場合は「フレウデ」ではなく「フロイデ」になります

“Freude”発音の仕方(中級編)

“f”の発音について

ドイツ語の”f”の発音は日本語の「ふ」とは少し違い、上の歯で下唇を軽くふれて発音します

英語の”f”を発音する時と同じ方法になります

“r”は巻き舌を使う

ドイツ語の日常的に使う”r”の発音は、通常巻き舌は使わないのですが、舞台で歌う時はドイツ語の”r”は巻き舌を使います

ですのでこの場合は”Freude”(フロイデ)の”r”を巻き舌で発音することになります

“Freude”発音の仕方(上級編)

“f”と”r”の間に”「う」が入らないようにする

さて最後は”Freude”の発音上級編です

第九を何度も歌われている方でも、ここで苦労されている方が多いように思います

“Freude”をあえて日本語で書くと「フロイデ」となるのですが、この日本語で「フロイデ」と書かれたものを、改めて読んだものをドイツ語圏の方々が聞くと実は”Fureude”と聞こえ、本来ないはずの”u”が入り込んでしまって聞こえてしまいます

そのことによって本来の「喜び」や「歓喜」ではない別の単語を読んでいるかのように聞こえてしまうことになります

日本語は基本的に、「子音+母音」のように常にセットになっていることが多い言語です

「ふ」という言葉を例に取ってみると”f(子音) + u”(母音)”このように「子音+母音」で「ふ」という言葉ができています

一方ドイツ語は日本語にないような”f(子音)+ r(子音)”のような「子音+子音」の単語がたくさん出てきます

第九の合唱の中にはこのような「子音+子音」で始まる単語がたくさん出てきますので、子音と子音が並んだ箇所で母音が入ってしまっていないかよく確認して歌っていくと、よりドイツ語らしい響きで第九を歌うことができます

第九に出てくる8分の6拍子演奏のコツも合わせてご覧くださいね!

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第九ドイツ語の覚え方

初めて第九を歌う方は、特に第九のドイツ語を覚えるのに苦労されると思います

カタカナを一生懸命読んでみたり、語呂合わせを考えてみたり、、。

私が個人的におすすめしている方法は、できるだけ「耳を使って練習する」ことです

最初は、ドイツ語をカタカナにしたものを「目でみる」ことからスタートして、今度は目で歌詞を追いながら音源などを使って「耳できく」ことをおすすめします

そうすることによって「ドイツ語を聞き取る」ための耳が少しずつ育っていくので、自分で発音した時に、カタカナから少しずつ脱却していけるようになります

【第九】ソプラノパート音取りと発音のコツ【第九】アルトパート音取りと発音のコツも合わせてご覧くださいね!

おすすめの第九練習CD

第九の発音練習から音取りまで、ご自身で練習できるCDです

パートごとに分かれたCDになっているので、ご自身の歌われるパートを選んで、ぜひすきま時間を活用して練習してみてくださいね!

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指揮者がおすすめする第九の楽譜

第九の楽譜を購入するときに「たくさんあってどれを買っていいのかわかない〜!」という方のためにいくつか指揮者がおすすめする楽譜をいくつか挙げてみました、参考になると嬉しいです

初心者の方におすすめの第九の楽譜

「初心者だけどが第九の楽譜どれがいいのかな〜」やとにかく「一度、あのかっこいい第九の合唱の楽譜を見てみたい!」という方にオススメの楽譜です

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ブライトコプフ版とベーレンライター版の第九の楽譜

オーケストラ演奏で第九の合唱を歌うときには、プライトコプフ版という楽譜、もしくはベーレンライター版という楽譜のどちらかを使用することが多いです

どの版を使用するかは指揮者が決定しますが、「いろいろな場所でいろいろな指揮者と第九を歌っていきたい!」という方は2冊持っておかれても良いかと思います

同じベートーヴェンの第九でも版によって合唱の楽譜にも違いなどあって見比べてみると面白いですよ!

↓ブライトコプ版第九の合唱楽譜はこちらから

↓ベーレンライター版第九の合唱楽譜はこちらから

第九のオーケストラスコア

指揮者が使用する楽譜のことを「オーケストラスコア」といいます

「合唱のところを演奏しているオーケストラを楽譜で見てみたい!」や「合唱で待っている間の1、2、3楽章のオーケストラの楽譜もYoutubeを見ながら見てみたい!」などの時に使えるオーケストラスコアです

ミニチュアスコア(小さめの楽譜)ですが、中身の楽譜は指揮者が本番で使用する楽譜と全く同じものですので、これから第九を極めていきたい!という方にはオススメの楽譜です!

↓オーケストラスコア(ベーレンライター版)

指揮者がおすすめする第九合唱練習に便利なアイテム

譜面台

第九の演奏会に向けて、歌や発音など楽譜を見ながら演奏されることも多いと思います

そういった時に便利なのが譜面台です

楽譜を一生懸命見ている間に姿勢がどうしても前傾になりがちですが、立っている時はもちろん座っている時も譜面台に楽譜を乗せて練習すると歌うことに集中していい発声で歌うことができて便利ですよ!

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メトロノーム

テンポ通り歌っているはずなのに、指揮者から「テンポが急ぎますよ〜」と言われたりするときにテンポの速くなったり遅くなったりしてないかの確認ができるのが、この「メトロノーム」です

最初はゆっくりからメトロノームに合わせていき、その後徐々に早く練習していきます

メトロノームを使って練習するとテンポが一定に歌えるようになりますよ!

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